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2006年09月27日(水)更新

【社長のためのブログ道】vol.8 社長ブログで検索エンジン対策2

経会9
久米信行氏の『社長のためのブログ道』は、「月刊 経営者会報」にて好評連載中です。詳細とご購読のお申し込みは、http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm をご参照ください。(編集部)

●社長ブログで検索エンジン対策
──ネット社会に「線と面」で布石を打つ(2)

 
 前回で述べたように、会社のホームページだけでは、検索エンジン対策上、弱点があります。その点をフォローするために好適なのが、社長ブログです。
 
 社長が日々ブログを更新すれば、企業の魅力を様々な角度=キーワードから説明したページが蓄積されます。また社長ブログの存在が知られれば、店長ブログ以上に読者を集め、リンクされる機会も増えるはずだからです。
 そして、社長ブログと会社ホームページとを相互リンクでつなぐことで、「線」の戦略が生まれます。
 
 その効果は、社長ブログで新たに集めた読者=見込み客を、線で結ばれた会社ホームページに誘導するだけではありません。検索エンジンに高く評価されるはずの社長ブログが、会社ホームページの表示順位まで押し上げるという効果があるのです。
 
■社名で検索した時に上位3位に表示したいサイト

 たとえば、Googleで「久米繊維工業」と検索すると、10年の蓄積がある通販サイトT-GALAXY.COMと、久米繊維公式サイトに続いて、私の経営者会報ブログが並びます(2006年9月26日現在)。著名な社長インタビューサイト「プレジデントビジョン」の記事よりも高い評価を受けていることに驚きます。
 
 こうして、会社名で検索すると、通販サイト、会社ホームページ、社長ブログが上位3位を独占するという望ましい状況が実現されたのです。
 
■後継者ブログ、部門長ブログもリンクしあう「面」の戦略

 社長ブログが軌道に乗ったら、次は、後継者ブログや各部門長ブログを立ち上げて、相互にリンクしあうことが重要でしょう。
 
 社長ブログと表裏一体となって、後継者ブログが、経営理念や主要商品・サービスの魅力を訴えます。同時に各部門長が、お客様別、商品別、機能別に特化した内容を書き続けることで、会社ホームページや社長ブログではカバーできない専門性の高い情報を発信することができます。
 
 そして、会社にとって重要なキーワードを網羅するという「面」の戦略が完成するのです。その完成形を目指すための第一歩が、社長ブログだといえましょう。
 
 次回以降は、社長ブログを使った人材採用についてお話しします。

ブログ道
■くめ のぶゆき氏 1963年生まれ。87年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、日興証券勤務等を経て、91年、父の経営する久米繊維工業入社。94年より社長。オーダーメイドのTシャツをネットを通じて受注・販売するビジネスモデルで、日経インターネットアワード、IT経営百選を受賞。IT活用の先駆者として知られる。著書に『メール道』『ブログ道』(ともにNTT出版)。http://kume.keikai.topblog.jp/

2006年08月18日(金)更新

【社長のためのブログ道】vol.7 社長ブログで検索エンジン対策1

けいかい
久米信行氏の『社長のためのブログ道』は、「月刊 経営者会報」にて好評連載中です。詳細とご購読のお申し込みは、http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm をご参照ください。(編集部)

●社長ブログで検索エンジン対策
──ネット社会に「線と面」で布石を打つ(1)

 
 資力が限られた中堅中小企業にとって、銀座や青山にお店を出したり、全国各地に営業拠点をもつことは簡単なことではありません。
 しかし、ネット社会でなら、知恵と行動力次第で可能になるのです。
 たとえば、ジュエリーショップを経営している方のお店が、GoogleやYAHOOで「宝石」や「貴金属」というキーワード検索を行なった時、冒頭で表示されたら、それは銀座・青山の一等地に出店したのと同じ意味を持ちます。
 
 もしも、検索結果でベスト10を独占できたら、全国の一等地に支店をもったような効果がありましょう。さらには「ダイヤモンド」「パール」といったキーワード検索で上位表示されれば、ジャンル別の有名専門店を出したも同じなのです。
 
 そんな夢のような事業展開を現実のものにするための第一歩が、社長ブログを書き続けることだと私は考えています。
 
■会社ホームページだけでは「点」の戦略で力不足

 これまで、多くの中堅中小企業は、会社のホームページ一本で勝負してきたはずです。せいぜい、他にネットショップをもっているぐらいが現状でしょう。これは、いわば一つの事業所だけで商売をする「点」の戦略です。
 
 これでは、いくら検索エンジンで目立つ対策をしても限界があります。検索エンジンに評価されるためには、毎日更新され、ページ数が豊富で、様々なキーワードが含まれることなどが重要だからです。
 
 さらに、多くの人気サイトからリンクされることも大切な要素になります。
 
 次回は、具体的な検索エンジン対策についてお話しします。

ブログ道
■くめ のぶゆき氏 1963年生まれ。87年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、日興証券勤務等を経て、91年、父の経営する久米繊維工業入社。94年より社長。オーダーメイドのTシャツをネットを通じて受注・販売するビジネスモデルで、日経インターネットアワード、IT経営百選を受賞。IT活用の先駆者として知られる。著書に『メール道』『ブログ道』(ともにNTT出版)。http://kume.keikai.topblog.jp/

2006年06月15日(木)更新

【社長のためのブログ道】vol.6 社長ブログは難しくない(3)

経営者
久米信行氏の『社長のためのブログ道』は、「月刊 経営者会報」にて好評連載中です。詳細とご購読のお申し込みは、http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm をご参照ください。(編集部)

●社長ブログは難しくない──朝礼や客先で話していることで十分(3)
久米繊維工業社長 久米信行

 
■重要顧客への熱弁をブログに(2)

 昨今、メールを通じた営業が増えています。
 
 こうした際にも、この「社長のセールストーク」ブログは役立ちます。
 私がネット店長でしたら、メールマガジンに社長のブログを引用するでしょう。
 
 また法人セールスでしたら、メールに「この新商品は社長がブログでもお伝えしてます通り……」と、社長ブログの引用とURLリンクを添えて活用するでしょう。
 
 何より、社長ブログで自社商品やサービスを熱く語ることは、一般生活者やマスメディアへのPRにもつながります。
 
 ありきたりのプレスリリースを流すよりも、社長の生きた言葉のほうが読者の心を打つことでしょう。
 
 ネットで取材先を探す新聞・雑誌・テレビの記者が増えていますので、社長の熱弁ブログが契機となって取材を受けるケースも増えると思います。
 
 社長ブログに特別なニュースは必要ありません。日々社長が当り前に心を込めて行なっている日常業務こそが、読者の心に響くのです。社長の口から放たれるすべての言葉がブログのテーマだと思って、気軽に始めてみてはいかがでしょうか。
 
 次回以降は、検索エンジン対策について、アドバイスしたいと思います。

ブログ道
■くめ のぶゆき氏 1963年生まれ。87年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、日興証券勤務等を経て、91年、父の経営する久米繊維工業入社。94年より社長。オーダーメイドのTシャツをネットを通じて受注・販売するビジネスモデルで、日経インターネットアワード、IT経営百選を受賞。IT活用の先駆者として知られる。著書に『メール道』『ブログ道』(ともにNTT出版)。http://kume.keikai.topblog.jp/

2006年05月18日(木)更新

【社長のためのブログ道】vol.5 社長ブログは難しくない(2)

経営者会報5月号
久米信行氏の『社長のためのブログ道』は、「月刊 経営者会報」にて好評連載中です。詳細とご購読のお申し込みは、http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm をご参照ください。(編集部)

●社長ブログは難しくない──朝礼や客先で話していることで十分(2)
久米繊維工業社長 久米信行

 
■重要顧客への熱弁をブログに

 企業規模を問わず、社内で最高のセールスマンは経営者というケースが多いでしょう。
 
 しかし、その最高のセールストークや熱い対話の中身を目の当たりにできるのは、残念ながら、特別なお客様と、同行した管理職だけなのです。それはあまりに「もったいない」ことです。
 
 一番大切なお客様に熱く語る言葉を、そのままブログに載せればその効果は絶大です。
 
 そのメッセージは、御社に関心を寄せる「見込み客」や、今後ネット検索などを通じて出会うであろう「まだ見ぬ未来の重要顧客」にまでも届くからです。同行した管理職や営業スタッフにまとめさせてもよいでしょう。
 
 さらに社長ブログは、そのまま社内のセールス研修にも使えます。
 
 ふだんは接することのできない社長のトークを目の当たりにすることになり、それを「真似ぶ=学ぶ」人が増えれば、全社的な営業力の底上げにもつながるはずです。



ブログ道
■くめ のぶゆき氏 1963年生まれ。87年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、日興証券勤務等を経て、91年、父の経営する久米繊維工業入社。94年より社長。オーダーメイドのTシャツをネットを通じて受注・販売するビジネスモデルで、日経インターネットアワード、IT経営百選を受賞。IT活用の先駆者として知られる。著書に『メール道』『ブログ道』(ともにNTT出版)。http://kume.keikai.topblog.jp/

2006年05月02日(火)更新

【社長のためのブログ道】vol.4 社長ブログは難しくない(1)

経営者会報5月号
久米信行氏の『社長のためのブログ道』は、「月刊 経営者会報」にて好評連載中です。詳細とご購読のお申し込みは、http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm をご参照ください。(編集部)

●社長ブログは難しくない──朝礼や客先で話していることで十分(1)
久米繊維工業社長 久米信行


 文章を書くのが苦手で、ブログに何を書いてよいかわからない──。
 経営者向けのブログセミナーで、こうしたご質問やご意見をよくいただきます。
 
 しかし、ブログは公式文書や報告書のように書式や美観を気遣う必要はありません。日頃、社長が朝礼や客先で話していることを自然体で書き記すだけで、十分に大きな効果が期待できます。
 
■朝礼での話題をブログに

 毎日の朝礼は、ブログに書くべき話題の宝庫です。
 もちろん、社長自らが社員に熱く語る訓示やスピーチは、そのままブログの記事になるでしょう。
 
 お客様や取引先との対話や、新聞・雑誌の記事やテレビのニュースの中から心に響いた話の数々を、いつも社員に披露しているはずです。そうした朝礼スピーチを、そのまま簡潔に書けば、社員以上に熱心に聴いてくださる読者が日一日と増えていくはずです。
 
 話した内容を、まるごと詳しく書かずともかまいません。
 ブログならば、会社概要や商品のホームページや、インターネットで検索した関連記事へ「詳しくはこちら」とリンクすれば省略できるのです。
 
 ブログには、ごく短い要約文と、ご自身の意見や感想だけを書けばすむので簡便です。たとえ短い感想文でも、そこには経営者の理念・ビジョンや人柄がにじみ出ます。
 
 それから、朝礼での社員からの報告にも、ブログにふさわしいテーマが見つかるはずです。
 
 お客様からの喜びの声や熱いリクエストはもちろん、時にはクレームさえも、社長自ら「お客様志向」を示す絶好のテーマになります。厳しいクレームでも隠さず、トップ自らおわびをして敏速に対応すれば、むしろ社会的な評価が上がるからです。
 
 さらに、社長ブログで社員を実名でほめることはモラルアップにもつながるはずです。自分の報告が紹介されれば励みになります。「もっと社長に報告しよう、社内で情報共有しよう」と思うことでしょう。そして、自らブログを書こうという機運も盛り上がるはずです。
 
 次回は、お客さまに向けて、どのような点に留意すべきかを述べていきます。
 
ブログ道
■くめ のぶゆき氏 1963年生まれ。87年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、日興証券勤務等を経て、91年、父の経営する久米繊維工業入社。94年より社長。オーダーメイドのTシャツをネットを通じて受注・販売するビジネスモデルで、日経インターネットアワード、IT経営百選を受賞。IT活用の先駆者として知られる。著書に『メール道』『ブログ道』(ともにNTT出版)。http://kume.keikai.topblog.jp/
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