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2007年12月20日(木)更新
【社長のためのブログ道】vol.12 社長ブログの会社概要とプロフィール
久米信行氏の『社長のためのブログ道』は
「月刊 経営者会報」にて好評連載中です。
詳細とご購読のお申し込みは、
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
をご参照ください。(編集部)
●社長ブログの会社概要とプロフィール
社長ブログに書く会社概要やプロフィールには、特別な配慮が必要です。
会社案内やカタログで使い慣れた文章をそのまま流用しても、
ネット広報効果が得られない場合があるのです。
もちろん、会社の実態や実績をお知らせして信頼を勝ち得るという目的は
ブログも会社案内も一緒です。
しかしブログでは配慮したい点が二つあります。
まず「検索エンジン対策」として「キーワード」を吟味して並べること。
さらに、仕事を離れた時の社長個人の趣味や人柄を伝える個人情報。
これらが、ご縁を広げ、深めるうえで欠かせません。
■お客様が使う検索キーワード
社長ブログを続ける第一の目的は、新規のお取引先を探すことでしょう。
これまでお取引のなかったお客様が検索エンジン経由で社長ブログに出会い、
会社のホームページ以上の濃密な情報と親密な情感に感銘して、商いのご縁が始まるはずです。
検索エンジンで見つけていただくには、検索キーワードが何よりも大切です。
お客様が検索するであろうキーワードが社長ブログの要所にちりばめられていなければ、
未来のお客様は社長ブログを見つけることができません。
現実には検索キーワードを吟味して
会社概要や記事を書いている社長ブログは、まだ少ないようです。
■検索キーワードを書き連ねる
まず、どの検索キーワードが重要なのか、そのランキングを知ることです。
この時、役立つのが「キーワードアドバイスツール」。>>>
http://inventory.jp.overture.com/d/searchinventory/suggestion/
これは、前月にどんなキーワードでの検索が多かったか調べるツールで、無料で使用できます。
ここで見つかった重要キーワード・ランキング上位の言葉を社長ブログに盛り込めば効果的です。
この時、検索エンジンが重視する次の順番に、重要キーワードを散りばめていきます。
1 ブログの題名
2 ブログの説明文
3 会社概要
4 プロフィール
5 カテゴリー
経営者会報ブログの場合、その題名には、
すでに会社名、経営者名・主力商品・業態名が盛り込まれていますので、
まずはひと安心です。
とはいえ、ブログの説明文はもちろん、
会社概要、プロフィールにも、重要なキーワードを網羅しておく必要があります。
■プロ向け専門用語では不十分
こうした重要キーワード選びにはバランス感覚が大切になります。
その道のプロで、それもプロ相手の商売をしている人ほど、
業界でしか通用しない専門用語を多用しがちだからです。
もしも、引き続き同業のプロのお客様様だけを相手に商売するのでしたら、
専門用語が並ぶブログを作ってもかまいませんが、
異業種の法人や一般の個人といった新規のお客様も開拓したいのであれば、
アマが検索しそうな一般的なキーワードも選ばなくてはなりません。
いくら専門用語を並べたところで、それを知らないアマチュア客が
検索時に専門用語を使わなければ、社長ブログは蚊帳の外です。
未来のお客様を逃したくなければ、
プロ向けの専門用語の後にカッコ書きで
アマ向けの平易な一般用語を添えるといった工夫が必要でしょう。
■プロフィールに社長の趣味を
会社案内やホームページに、社長の個人的な趣味を書くことはないでしょう。
しかし、社長ブログでしたら思い切り書くことができます。
あまりに高級な趣味は嫌味に見えたり嫉妬を買うのでお勧めできませんが、
愛読書や好きな映画・音楽・料理などについて書くと、
共通の趣味を持つ縁者に出会う、よいきっかけとなります。
書名や曲名などを検索することで社長ブログに行き当たることも少なくないからです。
社員やお取引先などが、社長との共通の趣味に気づけば、
一気に親密にもなれそうです。
そうした趣味面の好みには、自ずと人柄や人生観がにじみ出ます。
社長ブログを通じて、そうした社長の内面的な魅力に触れてもらえますし、
会社の好イメージにもつながるはずです。
ほどよく「公私混同」して、
社長と会社の魅力を少しずつ同時に伝えたいものです。
次回は「ブログでできる事業承継準備」です。
■くめ のぶゆき氏 1963年生まれ。87年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、日興証券勤務等を経て、91年、父の経営する久米繊維工業入社。94年より社長。オーダーメイドのTシャツをネットを通じて受注・販売するビジネスモデルで、日経インターネットアワード、IT経営百選を受賞。IT活用の先駆者として知られる。著書に『メール道』『ブログ道』(ともにNTT出版)。http://kume.keikai.topblog.jp/