久米信行の『言いわけばかりで動けない君に贈る33のエール』 | 経営者会報 (社長ブログ)
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【新著連載】Q18.人と違った情報が得たい
15万部突破!『すぐやる!技術』の著者であり、当「経営者会報ブログ」のプロデューサーでもある久米信行さんの次回作ご執筆原稿をリアルタイムで公開させていただいております! ぜひコメント、トラックバックをお寄せください。
Q.人と違った情報が得たい
→A.パラボラ力×ズーム力を最大化する
起業家と小勤め人の大きな違いは、新しく役に立つ情報をキャッチする「パラボラ力」と、それをビジネスや人生に活かせるまで観察し続ける「ズーム力」でしょう。社内情報や、マスメディアに頼っているだけでは、人と違った情報をキャッチすることはできません。インターネットは有効な手段ではあるものの、それだけでは、事業計画のヒントとなる、現場情報も達人の声も入ってこないのです。
1.師匠を探して勉強会に参加しよう。質問と発言をしよう
私が最も「人と違った情報」に接することができたのは、社団法人ソフト化経済センターのソフト化賞選考委員会でした。ソフト化経済センターは、日本で最初に「ソフト」の価値を提唱した、わが師 日下公人先生が設立したシンクタンクです。ソフト化賞は、日本の進むべき未来を示す「先端的でソフトな試み」を表彰する賞でした。
当時、ソフト化経済センターの客員研究員だった私も、幸運にも、その審査委員の一人に選ばれました。そこでは、自分のネットワークの中から、ソフト化賞にふさわしい候補を探し出して推薦するのです。シンクタンクの主任研究員、出版社の編集長、フリーのライター、ベンチャー起業家など、異業種の精鋭が探し出しくる企業や団体は、それぞれ個性的な候補ばかりでした。
それだけでも、私にとっては大いに勉強になりました。委員のみなさんが、どんなルートで、どんな視点で探し出してくるか、審査委員会で知ることができたからです。
しかし、日下公人先生は、いつでも「もっとあやしいものを選んでくるように」審査委員に助言するのです。つまり、今の時点で「新しい」「面白い」と感じる程度だと、すぐに古くなってしまう。今はまだ「あやしい」と思えるぐらいで、ちょうど良い。それこそ、10年後、20年後に花開く「新しいソフト」だというのです。
そこで、もともと「パラボラ力」の高かった審査委員のみなさんは、日下先生のリクエストに応じて、もっと思い切り「あやしい」ものを探し出したのです。それから、10年ほどたって受賞作を振り返ると、たとえば、葉っぱビジネスの「いろどり」にしろ、東京電力の子会社「日本自然エネルギー」にしろ、当時こそあやしく見えたものの、今や、日本が進むべき道を示しているように思えるのです。
2.現場に行って現場の達人と会おう。お客様の気持ちで考えよう
ソフト化賞の選考委員会で驚いたのは、みなさんが徹底した現場主義者だったことでした。既に、インターネットも普及していましたが、自分の目で確かめたものを中心に推薦していたのです。ジャンルこそ異なれ、全員に共通していたことは、自分の本業を極めながら興味の対象を広げ、面白いと思ったら実際に現場を訪ね、当事者に会っているということでした。どなたも、自分の目で見て、肌で感じたもの以外は、信用しないという信念を持っていたのです。これこそが真のプロ精神でしょう。徹底した現場主義を学んだことで、情報を凝視する「ズーム力」が身に付くのです。
私は、地元墨田区をはじめ地域おこしのお手伝いをしていますが、まずは、お客様の気持ちで、先入観なしに現地を訪ねることから始めます。そして、ご当地で一番元気な人たちにあって、親しくお話をしながら質問を繰り返します。私にとって重要な情報を聞き出したいからです。それは「現地の人が楽しんでいるのに、多くの人が知らないこと」「私が魅力だと感じてるのに、現地の人が気付いていないこと」です。
つまり、起業家に必要な情報とは、現地で見つけた「ギャップ」なのです。
3.生涯役立つ自分だけの教科書=古典からマンガまでを探そう、読み返そう
ベストセラーの流行書ばかり読んでいても独創的にはなれません。大切なのは、師匠が書いた本と、師匠が勧める教科書です。例えば、日下公人先生の本を十冊以上読んだ人と読んだことがない人では、世界の見え方が変わってくるはずです。そして、日下先生に教わった「ロジャースの普及理論」や「ポケモン」にふれたことで、「ソフト化賞は、なるべくあやしいものから選べ」という言葉の真意も判ってきました。古典から学んだ知恵をもって、徹底した現場主義に徹すれば、人と違う情報が見えてくるのです。
A.パラボラ力×ズーム力を最大化する
【バックナンバー】
Q08.若くて経験もなくて不安です
Q09.失敗するのが怖い
Q10.部下がいないうちは大きなことに挑戦できない?
Q11.自分の力不足をさらけ出すのが怖い
Q12.人から笑われるのが怖いんです
Q13.「とるべきリスク」とはどんなものですか?
Q14.もっと大きな仕事をしたい
Q15.未来を見通す目がほしい
Q16.すぐに現状に満足してしまう
Q17.付き合う人の幅を広げたい
Q.人と違った情報が得たい
→A.パラボラ力×ズーム力を最大化する
起業家と小勤め人の大きな違いは、新しく役に立つ情報をキャッチする「パラボラ力」と、それをビジネスや人生に活かせるまで観察し続ける「ズーム力」でしょう。社内情報や、マスメディアに頼っているだけでは、人と違った情報をキャッチすることはできません。インターネットは有効な手段ではあるものの、それだけでは、事業計画のヒントとなる、現場情報も達人の声も入ってこないのです。
1.師匠を探して勉強会に参加しよう。質問と発言をしよう
私が最も「人と違った情報」に接することができたのは、社団法人ソフト化経済センターのソフト化賞選考委員会でした。ソフト化経済センターは、日本で最初に「ソフト」の価値を提唱した、わが師 日下公人先生が設立したシンクタンクです。ソフト化賞は、日本の進むべき未来を示す「先端的でソフトな試み」を表彰する賞でした。
当時、ソフト化経済センターの客員研究員だった私も、幸運にも、その審査委員の一人に選ばれました。そこでは、自分のネットワークの中から、ソフト化賞にふさわしい候補を探し出して推薦するのです。シンクタンクの主任研究員、出版社の編集長、フリーのライター、ベンチャー起業家など、異業種の精鋭が探し出しくる企業や団体は、それぞれ個性的な候補ばかりでした。
それだけでも、私にとっては大いに勉強になりました。委員のみなさんが、どんなルートで、どんな視点で探し出してくるか、審査委員会で知ることができたからです。
しかし、日下公人先生は、いつでも「もっとあやしいものを選んでくるように」審査委員に助言するのです。つまり、今の時点で「新しい」「面白い」と感じる程度だと、すぐに古くなってしまう。今はまだ「あやしい」と思えるぐらいで、ちょうど良い。それこそ、10年後、20年後に花開く「新しいソフト」だというのです。
そこで、もともと「パラボラ力」の高かった審査委員のみなさんは、日下先生のリクエストに応じて、もっと思い切り「あやしい」ものを探し出したのです。それから、10年ほどたって受賞作を振り返ると、たとえば、葉っぱビジネスの「いろどり」にしろ、東京電力の子会社「日本自然エネルギー」にしろ、当時こそあやしく見えたものの、今や、日本が進むべき道を示しているように思えるのです。
2.現場に行って現場の達人と会おう。お客様の気持ちで考えよう
ソフト化賞の選考委員会で驚いたのは、みなさんが徹底した現場主義者だったことでした。既に、インターネットも普及していましたが、自分の目で確かめたものを中心に推薦していたのです。ジャンルこそ異なれ、全員に共通していたことは、自分の本業を極めながら興味の対象を広げ、面白いと思ったら実際に現場を訪ね、当事者に会っているということでした。どなたも、自分の目で見て、肌で感じたもの以外は、信用しないという信念を持っていたのです。これこそが真のプロ精神でしょう。徹底した現場主義を学んだことで、情報を凝視する「ズーム力」が身に付くのです。
私は、地元墨田区をはじめ地域おこしのお手伝いをしていますが、まずは、お客様の気持ちで、先入観なしに現地を訪ねることから始めます。そして、ご当地で一番元気な人たちにあって、親しくお話をしながら質問を繰り返します。私にとって重要な情報を聞き出したいからです。それは「現地の人が楽しんでいるのに、多くの人が知らないこと」「私が魅力だと感じてるのに、現地の人が気付いていないこと」です。
つまり、起業家に必要な情報とは、現地で見つけた「ギャップ」なのです。
3.生涯役立つ自分だけの教科書=古典からマンガまでを探そう、読み返そう
ベストセラーの流行書ばかり読んでいても独創的にはなれません。大切なのは、師匠が書いた本と、師匠が勧める教科書です。例えば、日下公人先生の本を十冊以上読んだ人と読んだことがない人では、世界の見え方が変わってくるはずです。そして、日下先生に教わった「ロジャースの普及理論」や「ポケモン」にふれたことで、「ソフト化賞は、なるべくあやしいものから選べ」という言葉の真意も判ってきました。古典から学んだ知恵をもって、徹底した現場主義に徹すれば、人と違う情報が見えてくるのです。
A.パラボラ力×ズーム力を最大化する
【バックナンバー】
Q09.失敗するのが怖い
Q10.部下がいないうちは大きなことに挑戦できない?
Q11.自分の力不足をさらけ出すのが怖い
Q12.人から笑われるのが怖いんです
Q13.「とるべきリスク」とはどんなものですか?
Q14.もっと大きな仕事をしたい
Q15.未来を見通す目がほしい
Q16.すぐに現状に満足してしまう
Q17.付き合う人の幅を広げたい
ボードメンバープロフィール
くめ のぶゆき氏
久米信行(くめ・のぶゆき)
1963年東京下町生まれのTシャツメーカー三代目。
慶應義塾大学経済学部卒業後、87年、イマジニア株式会社に入社。ファミコンゲームソフトのゲームデザイナー兼飛び込み営業を担当する。
88年に日興證券株式会社に転職し、資金運用・相続診断システムの企画開発、ファイナンシャル・プランナー研修で活躍。
94年に家業である久米繊維工業株式会社の代表取締役に就任。
日本でこそ創りえるTシャツを目指し、グリーン電力とオーガニックコットンを生かす環境品質と、
クリエイターとJapanCoolを共創する文化品質を追求。
個人的なTシャツコレクションも数千枚に及び、全国のTシャツアート展・ワークショップ・エコイベントを支援する。
明治大学商学部「ベンチャービジネス論/起業プランニング論」講師。NPO法人CANPANセンター理事。東京商工会議所墨田支部IT分科会長。社団法人墨田区観光協会理事。
著書に、10万部を突破した『考えすぎて動けない人のための「すぐやる!」技術』(日本実業出版社)、
Amazonでビジネス3部門第1位を獲得した『メール道』と『ブログ道』(ともにNTT出版)がある。
連載は、「経営者会報」「日経パソコン」「日経ネットマーケティング」「日経トップリーダー」ほか多数。
Twitter ID @nobukume
facebook+YouTube nobukume
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