久米信行の『言いわけばかりで動けない君に贈る33のエール』 | 経営者会報 (社長ブログ)
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【社長のためのブログ道】vol.14 経営理念と社会貢献をPR
●ブログで経営理念と社会貢献をさりげなくPR
尊敬する先輩経営者にお会いしますと、
どなたも確固たる経営理念をお持ちです。
さらに本業のみならず、地域に根ざした公益活動を通じて
社会貢献を続けておられることに感銘を受けます。
とはいえ、経営理念や社会貢献活動を広報することは簡単そうに見えて難しいもの。
ホームページで高らかに謳っても説得力が無かったり、
野暮に見えたりしそうですし、
会社案内の中に控えめに書いても、印象には残らないでしょう。
しかし、社長ブログを上手に活用すれば、
経営理念と企業の社会的責任をさりげなく、
しかも継続的にアピールできます。
■お客様の紹介記事で
社長ブログには、大切なお客様やお取引様をご紹介する記事が多いはずです。
そこには自ずと経営理念の断片が表現されましょう。
たとえば「地球環境に優しい商品を販売されている○○社様は、
長年、弊社のオーガニックコットン製品をご愛用」と書けば、
読者は、お取引先も貴社もエコロジーを重視した企業だと感じるでしょう。
また、お客様からのご苦情やご要望にお応えする記事には、
企業や経営者の姿勢が最もよく表われます。
「先日□□社様から、追加生産の納期が長すぎるとのお叱りを受け、
一年以内に納期を○日縮めるプロジェクトチームを結成」とあれば、
お客様の声に常に耳を傾け、ご要望に応えようとする姿勢が伝わることでしょう。
改革プロセスも逐一ブログでご紹介すれば、
そのお取引先以外のお客様まで応援してくださるかもしれません。
■製品・サービス紹介記事で
プレスリリースや商品カタログ・ホームページには、
新商品の仕様や特長、価格や方法などが
簡潔に書かれている場合が多いと思います。
しかし、それだけでは
「なぜ今この商品を世に問うか、なぜ自社が手がけるか」は
なかなか伝わりません。
そこで、たとえば社長ブログに
「新発売の商品は、誰もが簡単にオリジナル商品を作れるものです。
私たちの経営理念『すべての人に創造の喜びを』を形にした自信作です」と書けば、
その新商品にはメッセージが宿ります。
さらに、発表から正式発売までの間に
『プロジェクトX』のような形で開発秘話を連載するのもよいでしょう。
商品発売に漕ぎ着けるまでの様々な苦労を乗り越える時に、
経営理念や社会貢献への意識が後押ししたはずです。
各担当者の言葉を引用しながら商品に込めた想いを紹介すれば、
経営理念が新商品に脈々と生きていることが伝わるでしょう。
■人財・パートナー募集記事で
これからは、社長ブログを通じて、
求人募集や、代理店・特約店やアフィリエイト募集を
側面支援するケースが増えます。
経営理念に共鳴する方に社員やパートナーになってもらううえでも、
こうした機会には、経営理念を強調して書かれればよいと思います。
社長ブログで公募を行なうことで、
第三者に広く経営理念や社会貢献活動を伝える効果も期待できます。
通常、ホームページに社員募集の告知があっても当事者以外は読まないものですが、
ありがたいことに、社長ブログには立場やテーマを問わず
毎日読んでくださるファンがいらっしゃいます。
定期的に求人記事を書くことは、
形を変えた経営方針発表会に相当するのかもしれません。
■社会貢献イベント紹介記事で
地元のお祭り、募金、清掃活動など地域に根ざした社会貢献イベントに参加したなら、
その感想などをブログに書くのが自然でしょう。
大企業のような高額の寄付は無理でも
「毎年、地元のイベントを支援」といった等身大の活動を
地道に続けている中小企業は多いはずです。
それを社長ブログにさらりと書けば、好感が広がるでしょう。
また、地元の商工団体やNPOなどでご活躍の経営者も多いはず。
こうした団体の公益活動を社長ブログでPRをすることも効果的です。
その公益活動の意義と合わせて、経営者ご自身の考えと行動を、
数多くの人に知っていただくことができるからです。
■例・NPO法人の活動応援ブログと相互リンク効果
ここで私自身の例を挙げます。
以前、ドメスティックバイオレンス被害者者支援のチャリティーイベント
「第一回Tシャツアート展」をご支援する機会がありました。
ただTシャツ製作のお手伝いをするだけではなく、
社長ブログ、社員ブログも活用したネット広報活動でも
微力ながら応援させていただきました。
作品の公募から展覧会中の集客のお手伝いまで、イベントの進行に合わせて、
経営者会報ブログはじめ、弊社関連メディアでご案内を続けたのです。
おかげさまでイベントは成功を収めました。さらにありがたいことに
Tシャツアート展ホームページの記事紹介欄で
「経営者会報ブログで紹介」と相互リンクまでしてくださったのです。
この相互リンクのおかげで、
このイベントに賛同した参加クリエイター、来場者、
NPO関係者、マスコミ関係者のみなさんが、
私のブログを見てくださったかもしれません。
そして私たちの企業姿勢や社会貢献活動を知って、
共感してくださったかもしれません。
NPOの活動を社長ブログで応援することは、
時に大きな「縁」を育んでくれるのです。
■「第1回Tシャツアート展で感銘を受けたメッセージの数々」>>>
http://kume.keikai.topblog.jp/blog/112/10001143.html
次回は「社長ブログをすばやく簡潔に書く極意」です。
■くめ のぶゆき氏 1963年生まれ。87年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、日興証券勤務等を経て、91年、父の経営する久米繊維工業入社。94年より社長。オーダーメイドのTシャツをネットを通じて受注・販売するビジネスモデルで、日経インターネットアワード、IT経営百選を受賞。IT活用の先駆者として知られる。著書に『メール道』『ブログ道』(ともにNTT出版)。http://kume.keikai.topblog.jp/
尊敬する先輩経営者にお会いしますと、
どなたも確固たる経営理念をお持ちです。
さらに本業のみならず、地域に根ざした公益活動を通じて
社会貢献を続けておられることに感銘を受けます。
とはいえ、経営理念や社会貢献活動を広報することは簡単そうに見えて難しいもの。
ホームページで高らかに謳っても説得力が無かったり、
野暮に見えたりしそうですし、
会社案内の中に控えめに書いても、印象には残らないでしょう。
しかし、社長ブログを上手に活用すれば、
経営理念と企業の社会的責任をさりげなく、
しかも継続的にアピールできます。
■お客様の紹介記事で
社長ブログには、大切なお客様やお取引様をご紹介する記事が多いはずです。
そこには自ずと経営理念の断片が表現されましょう。
たとえば「地球環境に優しい商品を販売されている○○社様は、
長年、弊社のオーガニックコットン製品をご愛用」と書けば、
読者は、お取引先も貴社もエコロジーを重視した企業だと感じるでしょう。
また、お客様からのご苦情やご要望にお応えする記事には、
企業や経営者の姿勢が最もよく表われます。
「先日□□社様から、追加生産の納期が長すぎるとのお叱りを受け、
一年以内に納期を○日縮めるプロジェクトチームを結成」とあれば、
お客様の声に常に耳を傾け、ご要望に応えようとする姿勢が伝わることでしょう。
改革プロセスも逐一ブログでご紹介すれば、
そのお取引先以外のお客様まで応援してくださるかもしれません。
■製品・サービス紹介記事で
プレスリリースや商品カタログ・ホームページには、
新商品の仕様や特長、価格や方法などが
簡潔に書かれている場合が多いと思います。
しかし、それだけでは
「なぜ今この商品を世に問うか、なぜ自社が手がけるか」は
なかなか伝わりません。
そこで、たとえば社長ブログに
「新発売の商品は、誰もが簡単にオリジナル商品を作れるものです。
私たちの経営理念『すべての人に創造の喜びを』を形にした自信作です」と書けば、
その新商品にはメッセージが宿ります。
さらに、発表から正式発売までの間に
『プロジェクトX』のような形で開発秘話を連載するのもよいでしょう。
商品発売に漕ぎ着けるまでの様々な苦労を乗り越える時に、
経営理念や社会貢献への意識が後押ししたはずです。
各担当者の言葉を引用しながら商品に込めた想いを紹介すれば、
経営理念が新商品に脈々と生きていることが伝わるでしょう。
■人財・パートナー募集記事で
これからは、社長ブログを通じて、
求人募集や、代理店・特約店やアフィリエイト募集を
側面支援するケースが増えます。
経営理念に共鳴する方に社員やパートナーになってもらううえでも、
こうした機会には、経営理念を強調して書かれればよいと思います。
社長ブログで公募を行なうことで、
第三者に広く経営理念や社会貢献活動を伝える効果も期待できます。
通常、ホームページに社員募集の告知があっても当事者以外は読まないものですが、
ありがたいことに、社長ブログには立場やテーマを問わず
毎日読んでくださるファンがいらっしゃいます。
定期的に求人記事を書くことは、
形を変えた経営方針発表会に相当するのかもしれません。
■社会貢献イベント紹介記事で
地元のお祭り、募金、清掃活動など地域に根ざした社会貢献イベントに参加したなら、
その感想などをブログに書くのが自然でしょう。
大企業のような高額の寄付は無理でも
「毎年、地元のイベントを支援」といった等身大の活動を
地道に続けている中小企業は多いはずです。
それを社長ブログにさらりと書けば、好感が広がるでしょう。
また、地元の商工団体やNPOなどでご活躍の経営者も多いはず。
こうした団体の公益活動を社長ブログでPRをすることも効果的です。
その公益活動の意義と合わせて、経営者ご自身の考えと行動を、
数多くの人に知っていただくことができるからです。
■例・NPO法人の活動応援ブログと相互リンク効果
ここで私自身の例を挙げます。
以前、ドメスティックバイオレンス被害者者支援のチャリティーイベント
「第一回Tシャツアート展」をご支援する機会がありました。
ただTシャツ製作のお手伝いをするだけではなく、
社長ブログ、社員ブログも活用したネット広報活動でも
微力ながら応援させていただきました。
作品の公募から展覧会中の集客のお手伝いまで、イベントの進行に合わせて、
経営者会報ブログはじめ、弊社関連メディアでご案内を続けたのです。
おかげさまでイベントは成功を収めました。さらにありがたいことに
Tシャツアート展ホームページの記事紹介欄で
「経営者会報ブログで紹介」と相互リンクまでしてくださったのです。
この相互リンクのおかげで、
このイベントに賛同した参加クリエイター、来場者、
NPO関係者、マスコミ関係者のみなさんが、
私のブログを見てくださったかもしれません。
そして私たちの企業姿勢や社会貢献活動を知って、
共感してくださったかもしれません。
NPOの活動を社長ブログで応援することは、
時に大きな「縁」を育んでくれるのです。
■「第1回Tシャツアート展で感銘を受けたメッセージの数々」>>>
http://kume.keikai.topblog.jp/blog/112/10001143.html
次回は「社長ブログをすばやく簡潔に書く極意」です。
■くめ のぶゆき氏 1963年生まれ。87年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、日興証券勤務等を経て、91年、父の経営する久米繊維工業入社。94年より社長。オーダーメイドのTシャツをネットを通じて受注・販売するビジネスモデルで、日経インターネットアワード、IT経営百選を受賞。IT活用の先駆者として知られる。著書に『メール道』『ブログ道』(ともにNTT出版)。http://kume.keikai.topblog.jp/
ボードメンバープロフィール
くめ のぶゆき氏
久米信行(くめ・のぶゆき)
1963年東京下町生まれのTシャツメーカー三代目。
慶應義塾大学経済学部卒業後、87年、イマジニア株式会社に入社。ファミコンゲームソフトのゲームデザイナー兼飛び込み営業を担当する。
88年に日興證券株式会社に転職し、資金運用・相続診断システムの企画開発、ファイナンシャル・プランナー研修で活躍。
94年に家業である久米繊維工業株式会社の代表取締役に就任。
日本でこそ創りえるTシャツを目指し、グリーン電力とオーガニックコットンを生かす環境品質と、
クリエイターとJapanCoolを共創する文化品質を追求。
個人的なTシャツコレクションも数千枚に及び、全国のTシャツアート展・ワークショップ・エコイベントを支援する。
明治大学商学部「ベンチャービジネス論/起業プランニング論」講師。NPO法人CANPANセンター理事。東京商工会議所墨田支部IT分科会長。社団法人墨田区観光協会理事。
著書に、10万部を突破した『考えすぎて動けない人のための「すぐやる!」技術』(日本実業出版社)、
Amazonでビジネス3部門第1位を獲得した『メール道』と『ブログ道』(ともにNTT出版)がある。
連載は、「経営者会報」「日経パソコン」「日経ネットマーケティング」「日経トップリーダー」ほか多数。
Twitter ID @nobukume
facebook+YouTube nobukume
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