久米信行の『言いわけばかりで動けない君に贈る33のエール』 | 経営者会報 (社長ブログ)
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【新著連載】Q25.公私混同のほうがうまくいく?
15万部突破!『すぐやる!技術』の著者であり、当「経営者会報ブログ」のプロデューサーでもある久米信行さんの次回作ご執筆原稿をリアルタイムで公開させていただいております! ぜひコメント、トラックバックをお寄せください。
Q.公私混同のほうがうまくいく?
→A.「ランチ道」を極めることからはじめよう
起業家の多くは公私混同の達人です。といっても、仕事の利権を個人のために使うといった「悪い意味の公私混同」ではありません。「遊ぶように働き、働くように遊ぶ」達人なのです。
達人は「真剣に遊びつつ、無意識に仕事のヒントを探す」「辛い仕事をしている時も、肩の力を抜いて遊び心を忘れない」人生を送っています。仕事をしながらも、会社を支えてくださる「お客様と同じ気持ち」になれる、素直な「私」の心を、いつも持ち合わせているのです。そして、不思議なことに、真剣に遊んでいる時ほど、経営者としての「公」の本能も活性化され、企業の未来を切り拓く「新商品・新サービス」がひらめくものです。さらに、ひらめきを形にする苦労や、新事業を広める苦労も、起業家にとっては「ゲーム」や「レジャー」と同じ楽しみなのです。
●地の利を活かした「ランチ道」を極めれば起業家力がアップ
公私混同の入門として仕事場界隈の自腹「ランチ道」から始めてはいかがでしょう? 自己投資で、地の利を活かした「ランチ」を極めることで、起業家力がアップします。私の経営道の師、会社力研究所代表の長谷川和廣先生も、ご自身のお子さんへの帝王学として「舌を磨いた」とおっしゃっています。
ベストセラー『社長のノート』シリーズで知られる国際派経営者の眼から見れば、洋の東西を問わず、一流の人物は味覚にも優れており、それは経営者としての感性にも比例しているということでしょう。
私にとっての「ランチ道」入門は、社会人デビューした時の、つらいファミコンソフトの飛び込み営業の最中でした。見知らぬ街で、見知らぬ玩具店を探し出しては、厳しくあしらわれる中、唯一の楽しみはランチ。当時は、ラーメン好きでしたので、ひたすら、その街の美味しい店を見つけ出しては、ラーメンばかりを食べ歩きました。インターネットも情報誌も少ない時代ですから、まち歩きをしながら探します。不思議なもので「この店構えだと美味しそう」「この主人はこだわりがありそう」「この路地に美味しい店がありそう」というカンが少しずつ磨かれてくるのです。毎日、ラーメンを食べていると味覚が研ぎすまされ、ちょっとした味の違いにも敏感になります。
●繁盛店や店主の特別なオーラや見えない努力を感じ取る
日興證券に転職してからも、銀座に近い地の利を活かして、「ランチ道」を極めることにしました。有名なお店から、路地裏の隠れ家まで、格安メニューを探しては、おひとりさまランチを楽しみます。日本一の高級グルメタウンですが、ランチタイムなら20代のサラリーマンでも手が届きますし、スーツ姿なら門前払いにはなりません。そこで「最高の味、最高のおもてなし」から、「親しみのある味、ほっとする店構え」まで、日本の食文化の奥深さの一端を見ることができました。そして、繁盛店とご主人や女将だけが持つ、特別なオーラや、見えない努力を感じ取れるようになりました。
いよいよ、久米繊維に戻ってからは、会社界隈の墨田区周辺を食べ歩きました。
実は、墨田区は、昔ながらの名店があるだけでなく、人口規模や立地の割には地価が安いこともあって、志と腕がある区外のオーナー料理人が、続々と店開きをしていました。エスニック料理から、蕎麦屋、カフェにいたるまで面白い店だらけなのです。意外にも、地元の経営者の先輩は、ご近所よりも、浅草、日本橋、銀座などに行ってしまうことが多いようでした。そして、情報誌も、東京スカイツリーが出来る前は、墨田区のことなど取り上げていなかったので、まさに未開の真空地帯だったのです。
驚くことに、久米繊維にご来社された、ファッション業界やカタカナ職業のおしゃれな人ほど、路地裏の隠れ家的名店にご案内すると喜んでくれました。師匠の長谷川先生が看破されたように、センスの良い人ほど、人知れぬ美味しい店を紹介すると、私のセンスを認めてくださいます。その味が一流であればあるほど、久米繊維の商品も一流に見えるのです。さらに、私が、ネット・講演・コラムなどでご紹介した店が、口コミ、ネットコミで全国的な有名店になるという素晴らしい体験も味わえました。ご紹介した名店主が、久米繊維と商品を愛してくださることも大きな喜びでした。
ありがたいことに、現在、私が全国の銘品名店の経営者と親しく交流し、ご一緒に商品開発やイベントができるのも、まち歩き観光の専門家として活躍できるのも、20代の時から、30年近く続けてきた、公私混同「ランチ道」のおかげなのです。
A.「ランチ道」を極めることからはじめよう
Q.公私混同のほうがうまくいく?
→A.「ランチ道」を極めることからはじめよう
起業家の多くは公私混同の達人です。といっても、仕事の利権を個人のために使うといった「悪い意味の公私混同」ではありません。「遊ぶように働き、働くように遊ぶ」達人なのです。
達人は「真剣に遊びつつ、無意識に仕事のヒントを探す」「辛い仕事をしている時も、肩の力を抜いて遊び心を忘れない」人生を送っています。仕事をしながらも、会社を支えてくださる「お客様と同じ気持ち」になれる、素直な「私」の心を、いつも持ち合わせているのです。そして、不思議なことに、真剣に遊んでいる時ほど、経営者としての「公」の本能も活性化され、企業の未来を切り拓く「新商品・新サービス」がひらめくものです。さらに、ひらめきを形にする苦労や、新事業を広める苦労も、起業家にとっては「ゲーム」や「レジャー」と同じ楽しみなのです。
●地の利を活かした「ランチ道」を極めれば起業家力がアップ
公私混同の入門として仕事場界隈の自腹「ランチ道」から始めてはいかがでしょう? 自己投資で、地の利を活かした「ランチ」を極めることで、起業家力がアップします。私の経営道の師、会社力研究所代表の長谷川和廣先生も、ご自身のお子さんへの帝王学として「舌を磨いた」とおっしゃっています。
ベストセラー『社長のノート』シリーズで知られる国際派経営者の眼から見れば、洋の東西を問わず、一流の人物は味覚にも優れており、それは経営者としての感性にも比例しているということでしょう。
私にとっての「ランチ道」入門は、社会人デビューした時の、つらいファミコンソフトの飛び込み営業の最中でした。見知らぬ街で、見知らぬ玩具店を探し出しては、厳しくあしらわれる中、唯一の楽しみはランチ。当時は、ラーメン好きでしたので、ひたすら、その街の美味しい店を見つけ出しては、ラーメンばかりを食べ歩きました。インターネットも情報誌も少ない時代ですから、まち歩きをしながら探します。不思議なもので「この店構えだと美味しそう」「この主人はこだわりがありそう」「この路地に美味しい店がありそう」というカンが少しずつ磨かれてくるのです。毎日、ラーメンを食べていると味覚が研ぎすまされ、ちょっとした味の違いにも敏感になります。
●繁盛店や店主の特別なオーラや見えない努力を感じ取る
日興證券に転職してからも、銀座に近い地の利を活かして、「ランチ道」を極めることにしました。有名なお店から、路地裏の隠れ家まで、格安メニューを探しては、おひとりさまランチを楽しみます。日本一の高級グルメタウンですが、ランチタイムなら20代のサラリーマンでも手が届きますし、スーツ姿なら門前払いにはなりません。そこで「最高の味、最高のおもてなし」から、「親しみのある味、ほっとする店構え」まで、日本の食文化の奥深さの一端を見ることができました。そして、繁盛店とご主人や女将だけが持つ、特別なオーラや、見えない努力を感じ取れるようになりました。
いよいよ、久米繊維に戻ってからは、会社界隈の墨田区周辺を食べ歩きました。
実は、墨田区は、昔ながらの名店があるだけでなく、人口規模や立地の割には地価が安いこともあって、志と腕がある区外のオーナー料理人が、続々と店開きをしていました。エスニック料理から、蕎麦屋、カフェにいたるまで面白い店だらけなのです。意外にも、地元の経営者の先輩は、ご近所よりも、浅草、日本橋、銀座などに行ってしまうことが多いようでした。そして、情報誌も、東京スカイツリーが出来る前は、墨田区のことなど取り上げていなかったので、まさに未開の真空地帯だったのです。
驚くことに、久米繊維にご来社された、ファッション業界やカタカナ職業のおしゃれな人ほど、路地裏の隠れ家的名店にご案内すると喜んでくれました。師匠の長谷川先生が看破されたように、センスの良い人ほど、人知れぬ美味しい店を紹介すると、私のセンスを認めてくださいます。その味が一流であればあるほど、久米繊維の商品も一流に見えるのです。さらに、私が、ネット・講演・コラムなどでご紹介した店が、口コミ、ネットコミで全国的な有名店になるという素晴らしい体験も味わえました。ご紹介した名店主が、久米繊維と商品を愛してくださることも大きな喜びでした。
ありがたいことに、現在、私が全国の銘品名店の経営者と親しく交流し、ご一緒に商品開発やイベントができるのも、まち歩き観光の専門家として活躍できるのも、20代の時から、30年近く続けてきた、公私混同「ランチ道」のおかげなのです。
A.「ランチ道」を極めることからはじめよう
ボードメンバープロフィール
くめ のぶゆき氏
久米信行(くめ・のぶゆき)
1963年東京下町生まれのTシャツメーカー三代目。
慶應義塾大学経済学部卒業後、87年、イマジニア株式会社に入社。ファミコンゲームソフトのゲームデザイナー兼飛び込み営業を担当する。
88年に日興證券株式会社に転職し、資金運用・相続診断システムの企画開発、ファイナンシャル・プランナー研修で活躍。
94年に家業である久米繊維工業株式会社の代表取締役に就任。
日本でこそ創りえるTシャツを目指し、グリーン電力とオーガニックコットンを生かす環境品質と、
クリエイターとJapanCoolを共創する文化品質を追求。
個人的なTシャツコレクションも数千枚に及び、全国のTシャツアート展・ワークショップ・エコイベントを支援する。
明治大学商学部「ベンチャービジネス論/起業プランニング論」講師。NPO法人CANPANセンター理事。東京商工会議所墨田支部IT分科会長。社団法人墨田区観光協会理事。
著書に、10万部を突破した『考えすぎて動けない人のための「すぐやる!」技術』(日本実業出版社)、
Amazonでビジネス3部門第1位を獲得した『メール道』と『ブログ道』(ともにNTT出版)がある。
連載は、「経営者会報」「日経パソコン」「日経ネットマーケティング」「日経トップリーダー」ほか多数。
Twitter ID @nobukume
facebook+YouTube nobukume
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