久米信行の『言いわけばかりで動けない君に贈る33のエール』 | 経営者会報 (社長ブログ)
皆様がブログを書かれる際の心構えを中心にアドバイスします
- トップページ
- 【新著連載】Q32.「お前がやれ」と言われると躊躇する
【新著連載】Q32.「お前がやれ」と言われると躊躇する
15万部突破!『すぐやる!技術』の著者であり、当「経営者会報ブログ」のプロデューサーでもある久米信行さんの次回作ご執筆原稿をリアルタイムで公開させていただいております! ぜひコメント、トラックバックをお寄せください。
Q32.「お前がやれ」と言われると躊躇する
→A.3秒以内に即答して、やってみながら考える
起業家にとって、「自分のアイディアを自分で形にできること」ほど幸せなことはありません。起業家は「いくらひらめいても、それだけでは価値がないこと」「自分で形にしなければ、真の喜びが得られないこと」を心の奥底で体感しているのです。この独特の感覚は、成功体験よりも苦渋の体験で育まれるのです。「アイディアを実現したくとも、お金や組織などの経営資源がなくてライバルに奪われた経験」や、「アイディアを出しただけで担当させてもらえなかった経験」を味わえば考え方が変わるのです。
それでも躊躇するのは、「自分にそんな実力があるか」「ゼロからの仕事は大変そう」「失敗したらどうしよう」といったリスクへの恐怖が邪魔をしているからでしょう。
●まずは「はい。やらせてください」と3秒以内に即答する
しかし、「お前がやれ」と言われることは、社内起業において、既に二つの大変なプロセスをクリアしていることだと気づきましょう。ありがたいことに、経営者や上司に「そのアイディアは面白い」「アイディアを実現する力が君にはある」と認められているのです。「失敗させてでも君を育てたい」と感じているのかもしれません。直感力・洞察力に優れた経営者や上司が、きっと「できるはず」と考えた上で「お前がやれ」と言っていることを忘れてはなりません。「私が見込んだ通りの人物であるか。自分が思いついたことを、すぐやる>やり抜く気概があるか」を試しているわけです。
そんな期待に応えるための最良の回答は、「はい。やらせてください」と10秒以内に即答することです。間違っても「よく考えさせてください」などと言ってはなりません。それだけで「新規事業で、即断を迫られた時に、問題を先送りする人物」と判断され、おそらく、経営者も上司も二度と声をかけてくれなくなるでしょう。
迷わず「すぐやるお手本」として私が尊敬しているのは、地元墨田区の先輩経営者、フットマーク会長の磯部成文さんです。磯部さんの生き方、経営手法は、独創性に富んだ起業家そのもので、まさに「すぐやる」ことの連続だったのです。
磯部さんは、若くして先代から引き継いだ家業「おむつカバー」の行く末を憂いて、まだ、全国の学校にプールがない頃に、水泳帽やスクール水着への展開を決められました。また、介護という言葉を産み出して、少子高齢化時代に、いちはやくシニア向け商品へのシフトも進められています。
こうした鮮やかな事業転換や事業展開は、「おまえがやれ」と言われて「すぐやる」挑戦の繰返しだったと拝察します。
●「できるかどうかはやってみてから考える」発想を
オーナー経営者である磯部さんが、誰から「おまえがやれ」と言われるか不思議に思われるでしょう。磯部さんは、師匠探しとコラボレーションの達人で、会長になられた今でも、面白い人がいると進んで自分から会いに行くのです。
例えば、今や同社の主力商品のひとつウォーキング・スポーツ用タイツ「フィール・アライナ」も、大学の先生から「やれ」と言われて、即答して商品開発にとり組んだ賜物だそうです。先生のありがたいアイディアに応えることが第一。「できるかどうかはやってみてから考える」発想で、すぐサンプル制作しては先生の研究室に通われた結果なのです。こうした積み重ねが信用になり、さらに大きなアイディアと商機を呼び寄せてきたのです。
●「失敗しながら学んでいく人」は達人に支援される
磯部さんは、よくご自身のことを「おっちょこちょい」と評されますが、それは、「このアイディアは面白い」「この人はすごい」と直感が働いたら、迷わず「すぐやる」という「健全な起業家精神」のあらわれなのです。70代とは信じられない磯部さんの「心と体の若さ」の源泉は、子供のような「知的好奇心=何でも面白がる心」です。だからこそ、二十歳以上も私がお誘いした時、仕事と関係ない遊びごとでも面白いと感じたら、すぐにご参加くださいます。
例えば、スネークマンショーの桑原茂一さんのお芝居や、大地の芸術祭のイベントにもご一緒しましたし、つい先日は「日本おにごっこ協会」との地元牛島神社でのイベント企画にもご参加いただきました。
若い起業家を応援する先輩起業家は、多かれ少なかれ、磯部さんと良く似た気質や考え方をお持ちです。自分と同じように、新しいものを探して「すぐに挑戦する人」まずは試して「失敗しながら学んで行く人」が大好きなのです。そんな先輩が「君がやれ」と差し出してくれた一世一代のチャンスです。期待を裏切ってはなりません。
A.3秒以内に即答して、やってみながら考える
Q32.「お前がやれ」と言われると躊躇する
→A.3秒以内に即答して、やってみながら考える
起業家にとって、「自分のアイディアを自分で形にできること」ほど幸せなことはありません。起業家は「いくらひらめいても、それだけでは価値がないこと」「自分で形にしなければ、真の喜びが得られないこと」を心の奥底で体感しているのです。この独特の感覚は、成功体験よりも苦渋の体験で育まれるのです。「アイディアを実現したくとも、お金や組織などの経営資源がなくてライバルに奪われた経験」や、「アイディアを出しただけで担当させてもらえなかった経験」を味わえば考え方が変わるのです。
それでも躊躇するのは、「自分にそんな実力があるか」「ゼロからの仕事は大変そう」「失敗したらどうしよう」といったリスクへの恐怖が邪魔をしているからでしょう。
●まずは「はい。やらせてください」と3秒以内に即答する
しかし、「お前がやれ」と言われることは、社内起業において、既に二つの大変なプロセスをクリアしていることだと気づきましょう。ありがたいことに、経営者や上司に「そのアイディアは面白い」「アイディアを実現する力が君にはある」と認められているのです。「失敗させてでも君を育てたい」と感じているのかもしれません。直感力・洞察力に優れた経営者や上司が、きっと「できるはず」と考えた上で「お前がやれ」と言っていることを忘れてはなりません。「私が見込んだ通りの人物であるか。自分が思いついたことを、すぐやる>やり抜く気概があるか」を試しているわけです。
そんな期待に応えるための最良の回答は、「はい。やらせてください」と10秒以内に即答することです。間違っても「よく考えさせてください」などと言ってはなりません。それだけで「新規事業で、即断を迫られた時に、問題を先送りする人物」と判断され、おそらく、経営者も上司も二度と声をかけてくれなくなるでしょう。
迷わず「すぐやるお手本」として私が尊敬しているのは、地元墨田区の先輩経営者、フットマーク会長の磯部成文さんです。磯部さんの生き方、経営手法は、独創性に富んだ起業家そのもので、まさに「すぐやる」ことの連続だったのです。
磯部さんは、若くして先代から引き継いだ家業「おむつカバー」の行く末を憂いて、まだ、全国の学校にプールがない頃に、水泳帽やスクール水着への展開を決められました。また、介護という言葉を産み出して、少子高齢化時代に、いちはやくシニア向け商品へのシフトも進められています。
こうした鮮やかな事業転換や事業展開は、「おまえがやれ」と言われて「すぐやる」挑戦の繰返しだったと拝察します。
●「できるかどうかはやってみてから考える」発想を
オーナー経営者である磯部さんが、誰から「おまえがやれ」と言われるか不思議に思われるでしょう。磯部さんは、師匠探しとコラボレーションの達人で、会長になられた今でも、面白い人がいると進んで自分から会いに行くのです。
例えば、今や同社の主力商品のひとつウォーキング・スポーツ用タイツ「フィール・アライナ」も、大学の先生から「やれ」と言われて、即答して商品開発にとり組んだ賜物だそうです。先生のありがたいアイディアに応えることが第一。「できるかどうかはやってみてから考える」発想で、すぐサンプル制作しては先生の研究室に通われた結果なのです。こうした積み重ねが信用になり、さらに大きなアイディアと商機を呼び寄せてきたのです。
●「失敗しながら学んでいく人」は達人に支援される
磯部さんは、よくご自身のことを「おっちょこちょい」と評されますが、それは、「このアイディアは面白い」「この人はすごい」と直感が働いたら、迷わず「すぐやる」という「健全な起業家精神」のあらわれなのです。70代とは信じられない磯部さんの「心と体の若さ」の源泉は、子供のような「知的好奇心=何でも面白がる心」です。だからこそ、二十歳以上も私がお誘いした時、仕事と関係ない遊びごとでも面白いと感じたら、すぐにご参加くださいます。
例えば、スネークマンショーの桑原茂一さんのお芝居や、大地の芸術祭のイベントにもご一緒しましたし、つい先日は「日本おにごっこ協会」との地元牛島神社でのイベント企画にもご参加いただきました。
若い起業家を応援する先輩起業家は、多かれ少なかれ、磯部さんと良く似た気質や考え方をお持ちです。自分と同じように、新しいものを探して「すぐに挑戦する人」まずは試して「失敗しながら学んで行く人」が大好きなのです。そんな先輩が「君がやれ」と差し出してくれた一世一代のチャンスです。期待を裏切ってはなりません。
A.3秒以内に即答して、やってみながら考える
ボードメンバープロフィール
くめ のぶゆき氏
久米信行(くめ・のぶゆき)
1963年東京下町生まれのTシャツメーカー三代目。
慶應義塾大学経済学部卒業後、87年、イマジニア株式会社に入社。ファミコンゲームソフトのゲームデザイナー兼飛び込み営業を担当する。
88年に日興證券株式会社に転職し、資金運用・相続診断システムの企画開発、ファイナンシャル・プランナー研修で活躍。
94年に家業である久米繊維工業株式会社の代表取締役に就任。
日本でこそ創りえるTシャツを目指し、グリーン電力とオーガニックコットンを生かす環境品質と、
クリエイターとJapanCoolを共創する文化品質を追求。
個人的なTシャツコレクションも数千枚に及び、全国のTシャツアート展・ワークショップ・エコイベントを支援する。
明治大学商学部「ベンチャービジネス論/起業プランニング論」講師。NPO法人CANPANセンター理事。東京商工会議所墨田支部IT分科会長。社団法人墨田区観光協会理事。
著書に、10万部を突破した『考えすぎて動けない人のための「すぐやる!」技術』(日本実業出版社)、
Amazonでビジネス3部門第1位を獲得した『メール道』と『ブログ道』(ともにNTT出版)がある。
連載は、「経営者会報」「日経パソコン」「日経ネットマーケティング」「日経トップリーダー」ほか多数。
Twitter ID @nobukume
facebook+YouTube nobukume
- 久米信行氏新刊の見本出来のお知らせと出版記念イベントのご案内 [07/05]
- 【新著連載】Q33.商品や自分を売り込むのが苦手です [07/04]
- 【新著連載】Q32.「お前がやれ」と言われると躊躇する [07/03]
- 【新著連載】Q31.人前で堂々と意見や主張を言えない [07/02]
- 【新著連載】前例がないことに挑戦できない [07/01]
- 【新著連載】Q29.見栄っ張りでプライドが高すぎる [06/27]
- 【新著連載】Q28.シナリオを描くには? [06/25]
- 【新著連載】Q27.現状に満足しないで生きたい [06/20]
- 【新著連載】Q26.自信のあるアイデアなのにうまく伝わらない [06/19]
- 【新著連載】Q25.公私混同のほうがうまくいく? [06/18]
- 【新著連載】Q24.社内の理解が得られない [06/11]
- 【新著連載】Q23.自分ひとりでがんばってもムダですか? [06/10]
- 【新著連載】Q22. 困ったときに人の力を借りるのが苦手です [06/07]
- 【新著連載】Q21. 新しいことをやりたいんです [06/04]
- 【新著連載】Q20.周りが消極的です [06/03]
- 【新著連載】Q19.仮説はどうやって立てればいいのですか? [05/28]
- 【新著連載】Q18.人と違った情報が得たい [05/27]
- 【新著連載】Q17.つきあう人の幅を広げたい [05/24]
- 【新著連載】Q16.すぐに現状に満足してしまう [05/23]
- 【新著連載】Q15.未来を見通す目がほしい [05/22]